これまでは金沢市を中心に、さまざまな居場所やお茶をしながらお話しできる居場所やカフェといった形態で、いろんな思いを持ちながら活動しているみなさんにお話をお伺いしてきました。
また、金沢以外でも加賀市、小松市などで広範囲な活動を続ける個人の方もいらっしゃいました。
加賀も訪ねたのなら能登での活動もご紹介したい!ということで、今回は珠洲カフェさんをご紹介します!
今回参加した珠洲カフェさんは、精神保健福祉士さん、ピアサポーター(元当事者で支援する活動)さん、またIターンで関東から移住してきたご夫婦、また各地域からも参加者が数名、若者から親世代まで、さまざまなお立場の方が参加していらっしゃいました。
通常は参加者の方からお話をお伺いすることはないのですが、みなさんお話しをしても良いということで、珠洲カフェの貴重なお時間を少し頂いて、たくさんのお話をお聞きできました!
場所は廃校になった元小学校の一室を利用して、珠洲カフェは開かれています。
静かな学校の校舎の一室での開催、なんだかワクワクしますよ!
珠洲カフェができたきっかけ
珠洲カフェは「ボンラティアグループしおり」が運営し、生きづらさを感じている方の居場所として2019年にスタートしました。
「ボランティアグループしおり」は発起人の一人でもあり精力的に県内の様々な集まりにも参加されている、精神保健福祉士の本間さんとそのお仲間で運営をされています。
2019年3月に最初のイベントとして講演会を行い、それからできるだけ毎月1回、第2か第3土曜日に珠洲カフェを開いているとのことです。
なぜ珠洲カフェを始めようと思ったんですか?
2018年末に、珠洲市が主宰した「珠洲市の活性化や課題解決」について話し合う場があり、その中で「8050問題を解決するために、人とつながる居場所をつくりたい」という話をしたところ、Iターンで関東から来られたご夫婦が「お手伝いしますよ。」と言ってくださったことがきっかけでした。
そのご夫婦は、障害者の介護経験があり、ボランティア活動もされており、とても心強くなって「ボランティアグループしおり」を立ち上げることにしました。
そして、「こういう居場所ができたよ」ということを知ってもらうために、2019(平成31)年3月9日に「生きづらさを考える講演会in珠洲市」を開催し、「珠洲カフェ」のPRをしました。以後、毎月1回の「珠洲カフェ」をゆるゆるとしています。
場所は、廃校になった小学校の空き教室を使わせてもらっています。この場所がなかったら「珠洲カフェ」はできなかったと思っていて、許可してくださった地域の方々に本当に感謝しています。
ということは、珠洲カフェができるまで奥能登にはこういう集まり、居場所やカフェといった所はなかったということですか?
ないですよ、誰もが自由にってなったら、たまたま学校が空いてたってことと、ご縁で出会った人たちが一緒にしましょうって、それから毎月1回集まれる人が細々と。
とりあえず1年しましょうって。
来てくださる方がいらっしゃると楽しいし、やっぱり1人では生きてられないし、誰かに話をするだけでも慰められることもあるし。
笑ったりできるってことは幸せだなぁって。
スタートしたきっかけは、こうした場所を必要としていた人たちとの出会いもあったんですね。
廃校の校舎は、懐かしい感じがして良いですね!
他の人にも会わなくて、安心して来れそうです。
場所的には私はこの学校がいいなと思ってて、ちょっと人里離れていて、こうやって落ち着いて話せる効果があるのはいいなと思う反面、ちょっと本当は歩いてでも行きたいとか、例えばバスに乗ってきたいとか、そういう人たちのためには、ここは誰かに車で送ってもらわないと来れない場所ではあるので、不便と言えば不便。
自分たちで自分たちの居場所を作ろうと思った背景には、誰もが自由に話せる場所が欲しい、またそうした居場所は必ず珠洲にも必要なのだという思いを感じました。
能登からは行きたいな思った集まりや活動も参加をするのに時間がかかるし、移動手段が無いと送ってもらう必要がある。
またほんとは誰かに相談したいこともあるけれど、住人同士のネットワークの強さからなかなか困りごとを相談したり、他人に話しづらい、ちょっと気が進まないという人も中にはいらっしゃるようです。
こうしたお話を聞いていくにつれ「誰もが自由に話をできる」ということは、簡単なことでは無いのがわかってきます。
思い返せば、顔のよく知れた仲間や友人には話づらいことというのは、誰もが少しは経験のあることではないでしょうか。
「こんな話をしたら余計に心配をかける」
「弱音を吐きたいけれど、話をすると、気にかけてくれて必要以上に叱咤激励をしてくれる」
地域性や、人間関係のネットワークが重要視されるような地域ならば、他にも様々な個人の事情に合わせて、相談しづらかったり話をしづらいということは自然と感じてしまうのかも知れません。
自分たちでつくる居場所
実際みなさん珠洲カフェに参加されてみて、いかがですか?
ご感想はありますか?
私はあんまり喋るの苦手ねんけど、なんかみんな聞いてくれる環境っていうか、耳持ってくれとるというか、で何か話しやすいなぁと思って来やすいなぁと思っています。
居やすいですね。
ここ来るまで知らんかったんやけど、ある参加者さんと子どもが同級生やった。
話聞くと、どこかで会っとるんやけど、後から聞いたら職場も一緒の企業やった。
びっくりしたね(笑)
気がついたら繋がっていたということですね?!
最初ここへ来たとき誰も知らん人やと思っとって、誰も知らんけどあんまり話すこともないけど混ぜてもらおうと思ってきただけやってんけど、意外と「あ、知っとった」と思って。
なんかLINEとかしたら、意外と繋がっとったんやなと思ってびっくりして、でも、そうやってやりとりしてるとやっぱり面白いなぁ、ここまたこようかなぁって言うふうになってくるね(笑)
何十年前の入社式とかでもある参加者さんとは会っとるはずねんけどね、全然知らんかった(笑)
世間は狭いとは言いますが、それはびっくりですね。
知っている人がいると話しやすいこともありますよね。
他の皆さんは、珠洲カフェに参加されてどう思われていますか?
いろんな意味で縛りがない。
いいですよね。
行政は行政で施策やってると思うけど、やっぱりルールや決まりはしっかりあって。
本間さんのやってること、普通に自分の思ったこと言えるって環境は、実は悩みがある人には重要な場所で、それはすごく思ってる。
自分にとってここって居場所なんです。
誘ってくださってほんとありがたくって、最初はなんか、不安ていうか、そんな力になれないだろうなって、来るだけしかできないかなって思いながら、今も参加してるんですけど、でもなんか来るたんびに楽しいな、こころがほっとする、安心するっていいうか。
私も言いたいこと言えるし、ここにいるみんなはあったかいし、言うこと聞いてくれるっていうのがすごく嬉しくって、ほんとにすごい助けられています。
だからこそ地域の方々で、同じように辛い思いしてる方々とか、1人で何も言えず苦しんでいる人がいたら助けてあげたい。
何もできないけど話だけでも聞いてあげたいなっていつも思ってます。
言いたいことが自由に言える、思ったことを言うのは、実は簡単なことではないですよね。
珠洲カフェは、参加者のみなさんも暖かくって、安心してお話しできますね。
珠洲カフェで偶然出会った人が、実は繋がっていたということが、嬉しいことなのかな?嫌なことなのかな?どっちなんだろうと疑問に思ったのですが、結果として知り合いがいるということが安心感にも繋がっている気がしました。
誰かに用意された居場所というのは、やはりそれぞれ相性があります。
それぞれが抱える生きづらさについて、思いを自由に話せる場所というだけで、こころがほっとする、安心できる場所になっているのではないでしょうか。
工夫していることは?
みなさんが、話しやすくってあったかくて、居やすい、また来ようって思える場所というのは、何か工夫をしたり気を付けることとか、しているからでしょうか?
仕事柄もあって癖なんですけど、話すの大好きだし、まず皆さんのことを知りたいと思うともちろん質問もするし、そうすると話してくれると「あ、そういうことなんだ」と。相づちをとにかく上手くうつ。
「えーそうなんやぁ」、方言だと「そうげんぞいやー?」?
今のおかしかったですね?
(笑)
ちょっと(笑)違ったかな(笑)
そうげんぞいや!
「そうねんて」?
「そうねんて」、そうそう!
そうめん?!
そうげん?!
そうすると話してくれるの嬉しいので、話して聞くの大事で、聞くだけじゃダメなんで、話して聞く。
若い人の話をすごく聞きたいと思うし、新しく来てくださった方々の話もたくさん聞きたいし。
こっちの人はみんな大人しいし、仲良くならないといろいろと話してくれないし。
だから聞かなきゃわからないし。
いろんな年代や立場の人が1カ所に集まって、答は無いんですけど、話すのってすごく実は最良の結果を生み出すことってあると思うんです。
いろんな立場の人が集まっていろんなことを思うように話すっていうのは、今の時代に重要なことなんじゃないかなと思っています。
工夫をお聞きしましたが、やはりそれぞれが努力や工夫をこだわらず、自由に、自然体でいらっしゃる気がしました。
自然体のみなさんを目の前にすることで、こちらもいつの間にか自然体になれる気がします。
堅苦しくない場所というのは、それぞれが肩肘張らずに参加していらっしゃるからだと思いました。
活動の広がり
みなさんの珠洲カフェに対する思いや、こうした居場所やカフェといったなんでも話せる場所の必要性というのは、とてもよくわかりました。
ぜひ続けて欲しいと共に、各地域に広がって欲しいなと思いますが、一方で必ず運営していく上でお金のことや人手のことなと、考えなければならないことがあります。
宣伝や、活動資金など、運営はどうされてますか?
ポスターを貼るのとホームページにはしてますよっていう告知は載せてはいるんだけど、皆さんにわかるようにしとるかって言ったら、しきれてない。
「生きづらさを考える珠洲カフェ」って言葉を聞いてもピンとこないって言う方が大半で、実際来てくださっている方は、人と人の繋がりの中でご縁があって来てくださってますね。
宣伝するといっても、能登全域にお知らせしたいですもんね、悩ましいですね。
お聞きしづらいのですが、運営資金はどうされてますか?
去年1年間は運転資金はなくて、皆さんから会費を300円ずつもらって。
その中でお茶菓子や飲み物を買っているだけだったら、それは大丈夫なのですが、誰かに来てもらって、話をしてもらったり、交流会をしたりするとかのイベントをしたいと考えたら、活動資金がないので、昨年は石川県のこころの健康づくり講師派遣事業に助成金を申請して、講演会を実施しました。
また、冬場は暖房費がかかるので、みんなに負担なく参加してもらえるよう、今年度は赤い羽根共同募金会に申請して助成金をいただくことができました。
そのお陰で、コロナ対策用の消毒液や非接触型体温計を買うことができました。さらに、秋の講演会や暖房用の灯油購入に活用していきたいと思っています。
助成金を毎年いただけるかどうかは分からないので、無理のない範囲でできればいいかなと言うことで今はやっています。
奥能登地区で、こうした集まりはここだけとのことですが・・・土地勘がないので、わからないのですが、輪島市からでも1時間くらいですか?
1時間の移動はちょっと遠いなと感じるのですが、こうした集まりはやはり他にもあったらいいのではないかと思うのですが、いかがですか?
みなさんお住まいの地域から珠洲カフェは遠いですか?
行こう!と思って行く感じ。
なるほど、車の運転に自信があれば、気軽にこれるかもだけど、奥能登全体で考えるとちょっと頑張らないと来れない場所の人も必ずいますよね。
難しさの1つになるんですかね。
ちょっと友達世代と出会いたいと思っても、出会える場所が少ないですよね。
ここも月1だけど、毎日子ども食堂じゃないけど、いつでもそこに行ったら誰かがいてくれて、何時間過ごそう途中でって言う場所があると、もうちょっと何か埋もれている人、行き場所ない人、家以外にあそこ行っていろいろしようゲームしようが、何しようが許される場所っていうのがあると良いなと思います。
娯楽施設が極端に少なすぎますよね、だから息抜きって言ってもやっぱりなかなかできないんですよ。
やっぱり自然豊かでそれは素晴らしいことだと思うんですけど、ちょっと若い子には、娯楽施設少ないっていうのは結構辛いですよね。
だからなおさらこういう場所がやっぱ必要ですよね。奥能登はそういうのあると思う。いろんな意味で選択肢が少ないですよね。
選択肢がちょっと少ないかなという感じですね。
何事も相性があると思いますが、選べないと行くか行かないかという感じですよね。
選択肢はないかな。
こういう集まりや施設とか限られたものしかないんで、だからといって都会と比べるものじゃないと思いますけど、不登校とかひきこもりとかそういう状態の人たちは、いろんな意味で選択肢が少ないから、逆に都会よりも逃げづらいかもしれないですよね。
居場所を求めている人や一人で悩んでいる方など、珠洲カフェを必要な人に知ってもらうにはどうしたらいいですかね?
いろんなことに気づいた人間が、そういう情報共有することが重要であって、いい意味でやっぱり共有できる人間関係を作ったらいいんじゃないかなと僕は思います。
宣伝や、知ってもらうという活動に難しさがありますか?
そうですね。来てくださって、ご協力しますって言って、まぁちょっとずつ増えていってきて話をしてくださる方がいる、こっちってどうしてもSNSじゃなかなか広まらないしお年寄りが多い地域なので新聞か口コミ。
口コミも信頼している人が言っている口コミ。役所に勤めている人の口コミだから信頼できるという人もいるかも、逆に、役所関係だからよけいに行きづらいという人もいるかも。
若い世代の人たちにも広く分かってもらうときは、新聞・口コミに加えてSNSかな。
そういう意味では本間さんはフレンドリーで情報をたくさん持っていて、頼りになる存在ですね?!
マリア様です!
マリア様!!(笑)
明るいし、気取らず、知識や経験豊富で、誰も取りこぼさないっていう気持ちもほんと前面に出てて、誰にでも平等で優しい。
たぶんね、能登にもたくさんいると思うんです。
でもなかなか実力を発揮できない、場所がないっていう、もったいないなっていう人はいます。
他にもそういう人がまた珠洲カフェにつながると良いですね!
今日来てくださったみんながそれぞれが持ち味をお持ちだし、元々学校の先生とかで協力したいって人はいるし、若者グループも、珠洲の良さを広めたいっていう人もいるし、ちっちゃなちっちゃな出会いから、またお互い発信できるって意味では人の繋がりが大事かなって思う。
もし、珠洲カフェに来てみたいなと思った時は、突然行ってもいいんですかね?
連絡を入れたほうがいいですか?
連絡できればしていただけると、その時の状況?、1人の時もあって寂しい思いさせちゃうなんていうのもあるので前もってわかると、気配りとか変な不安をさせなくていいかなって。
突然来るのもOKだけど、連絡できるならして欲しいです。
私と相性が合うかどうかより、人が少し居た方が話しやすいとか、どうぞどうぞと安心して言えるので。
来ていただく方のストレスにならないように。
すみません、電話が苦手で怖いのですが、メールとかはないですか?
携帯電話、KHJ北陸会からメールか、ショートメールでも大丈夫です。
別に名前をおっしゃらなくても「珠洲カフェ行きたいです」っておっしゃれば、時間の変更もよっぽどでなければ無いけれど、アクシデントがあって中止にしたときに遠方から来てしまってたっていうのも申し訳ないので、連絡あるほうがありがたいな。
今後について
珠洲カフェは今後どうしていこうかなとか、お話ししたりするんですか??
今はまぁ欲張らずに、ほんとは回数も月2回とかあったほうがいいと思うど、とりあえずは無理のない範囲ですね。
あとは集まってくる顔ぶれが増えれば、若者とか、男性だけの会とか、それで多分人数が増えればそれぞれほんとに次のステップに行きたいって言う人もいるし、たださわさわと他愛の無いことで話したいって人もいるし。
それぞれの思いが変わってくると思うんで、今はまぁとりあえずここの場所を心地よく、必ず来てくれる人が一人でもいらっしゃるっていう事を大事にしていきたいかな。
ここに集まって何か正解出そうとかじゃなくて、なんか他愛の無いことを話し合って。
答えなんかないんです、正解なんてないんですけどこれが目的だってなっちゃうとつまんないと思いますね。
だからいろんな意味でニュートラルな、そういうものを続けていったほうが僕は場所としては良いとこになると思いますね。
こうやって何か自分の思ってることばーっといえる場所って大事ですよね。
続けていくことで、選択肢って増えますよね。
いままでやってきて、楽しいことも難しいこともわかってきたという感じですね。
今後も続けて開催していく上で、何か協力してもらったり、支援してもらったりと、なにかみなさんにお願いしたいことなどありますか?
僕も初めて来たときすごく緊張してたんですけど、来てみてやっぱいろんな人と話したら、すごくリラックスできる場所だったんで、まず他の人に知ってほしいというか、理解して欲しいです。
やっぱりいろんな立場の人が好きなこと言って、そのことに意義があるんだと思います。
わきあいあいとした堅苦しいとこじゃないんですけど、初めてくる人は緊張するかもしれないけど、小さな勇気でここに来て欲しいなと思いますね。
たしかに、珠洲カフェはのんびりしていて、みなさん話しやすくて、いろんな立場の人がいるので、まずは気軽に来てみて欲しいですね!
ある病院の先生がこのカフェのことを知ったので、「外来でこういう場所があるっていうのは紹介したいので、顔出してもいいですか?」っておっしゃってくださって。
そういうお医者さんだったり、親御さんとかも含め、支援者とか繋ぐ立場のある人には正しく知ってもらいたいという意味では、一度来ていただいて、誤解の無いように直接来て知ってもらった上で、応援をしていただきたいかな。
そうですね、必要な人に来てもらえたら良いなと思いますね。
カフェというと、コーヒー飲める喫茶店かなって思う人も、いなくはないかもですね。
パチンコ帰りに珠洲カフェがどんなところか知らずに、お腹を空かせたじいちゃん来ても、ちょっとお互いに違うかな?ってなりますよね。
生きづらさを感じている本人や、その家族、またそうした方々と接する機会のある環境や職業の方は、まずはどんなところか、立ち寄ってみることが大事ですね。
なんとなく噂で聞いたからといろんな人が集まると、それはそれで安心して自由に話せる場所というのが失われてしまうかも知れません。
この他にも、若者の力を借りてeスポーツに取り組んでみたいなど、今後もやりたいことなどたくさんお伺いしました。
貴重なお時間をいただいて、みなさんのお話を聞いているうちにお昼ご飯の時間になったので、お話はこのあたりにして、ご用意してくださったお昼ご飯を一緒にいただきました。ごちそうさまです!
珠洲カフェに参加してみて
金沢市周辺ではこうした居場所やカフェは、近年数を増やしており、その形態も様々です。生きづらさと一言で現しても、その中身は本当に多様です。
そうしたそれぞの生きづらさに呼応するように、多様な居場所が、様々な立場の人たちによって新しく産まれてくるのは自然な流れかなと思いました。
生きづらさというと、その人だけが感じる、その人だけのものだとイメージしがちです。
人と人との関係、自分だけでなく親や親戚、地域の住人同士など、様々な関わりが色濃く残る地域で、ひとつ歯車が噛み合わなくなると、そうした関係性自体が辛くなることもあるのではないでしょうか。
すぐに行ける居場所やカフェもいいですが、ちょっと離れた知らない地域で知らない人と生きづらさを共有することも、話しやすさにつながるかも知れません。
一概に各地域にあるのがいいのだと思い込んでいた部分もありますが、「必要だと思った人が選べる」ことも大事な気がしました。
支援者と言われる人、またそうどこか自認している方は、その情報や居場所を良く知り、顔を出してみて生の情報を常に更新しながら、押し付けるのではなく、必要とする方に選べる状態で提供できればより良いなと思いました。
しかしながら、言うのは簡単ですが、難しいことですよね。
それぞれが住む所からはちょっと遠いけれど、同じような生きづらさや困りごとを、自由に話せる場所として珠洲カフェは定着しています。ちょっと金沢からは遠いけれど、また行きたくなる、暖かい場所でした。
お話を聞きに行っただけで、ちょっと元気をもらえた気がします。
たくさん喋って、お昼ご飯もいただいて、ほっこりのんびりできる珠洲カフェさん。
気になった方は、一度連絡をとってみてはいかがでしょうか。
(文と写真:ワンネススクール 中村)
生きづらさを感じている方の居場所「珠洲カフェ」
目的・大切にしていること | ひきこもり、学校に行けない、働けない、生きているのが辛いなど何らかの生きづらさを感じている方の居場所です。田舎だからこそ言えずにいる方の心が少しでもやわらぎ、未来をつくる糸口になることを願っています。 |
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活動内容・対象 | 生きづらさを感じている方とその家族、支援者匿名参加可能。(守秘義務あり) おなじ体験を持つ方との出会いや情報交換。 各種支援団体とのつながりなど。 |
例会会場・日時等 | 毎月1回 第2または3土曜日(変更あり)10時~14時 参加費 300円 旧珠洲市立本小学校 (閉校した小学校の空き教室を活用:珠洲市三崎町17番地47) KHJ北陸会HP http://www.khjhokuriku.work/に掲載されている珠洲カフェ案内を確認ください。 |
連絡先・代表者名 | 居場所運営「珠洲ボランティアグループしおり代表」 本間090-9760-2135 |
◆珠洲カフェのチラシは以下からダウンロードできます。